〜酒飲みの流儀〜

角打ちの魅力は、「手軽に安く飲める」「店主や客との距離が近く親しみやすい」「酒屋ごとの歴史や文化、雰囲気や地域性など深い味わいがある」「おかえり!と言ってもらえる家庭的な温かさがある」「一生涯の友人や伴侶など思いがけない出会いが生まれる」「落ち着く」「とにかく楽しい!」などなど挙げればきりがない。特に最近では、女性や外国人でも気軽に立ち寄れるコミュニティの場としても注目されている。
そんな魅力的な角打ちの楽しみ方をご紹介する。


■ 『角打ちのすすめ』でいう「角打ち」は、あくまで「酒屋」で飲むことである。立とうと座ろうと同じことで、飲食業の「立ち飲み」とは異なる。

■ 酒屋は「酒類販売業」であって「飲食店としてのサービス業」では決してない。

■ 角打ちできる酒屋では、コップ、箸、水割りの水などを使わせてもらえることがあるが、これは店の善意による無償のサービスである。酒屋によっては対応していないこともあるので、過剰な要求は控える(トイレがないところも多いので要注意。

■ 「居」酒屋ではないので、長居はしないよう心掛ける。適度な酒量を考えると、30~60分が滞在時間の目安になる。ただし、店により様々なので店主に確認したり、常連の飲み方を参考にするとよいだろう。

■  何よりも、「常連への配慮」が重要である。利用する際は場所を取りすぎないよう小人数とし、万が一大人数で訪れるときは、事前に店に連絡をするなどの心遣いが大切だ(ましてや「角文研」の名を掲げ、さも分かった風にずかずかと入り込むようなことは避けていただきたい)。

■ 角打ちをする際は、店主やほかの客との付かず離れずの適度な距離を保つとともに、店の雰囲気をわきまえながら、気軽にコミュニケーションを楽しむようにしたい。

■ 角打ちができる酒屋というのは地域の社交場であり、リラックスできる場所でもあるので、長く付き合うには小粋でお洒落に酒を嗜む姿勢を忘れずに。